墓地についての基礎講座

民営墓地

民営墓地とは、公益法人や宗教法人などの機関が運営する墓地になります。宗教法人の墓地は、以前はその宗派による法要などを行う檀家契約を結ぶ寺院墓地が一般的でしたが、最近では宗派に関わらず埋葬できる墓地も増えており、そういたところは宗教法人の経営であっても民営墓地と呼ばれます。宗派や檀家の縛りのある寺院墓地や、居住地やすでに遺骨が手元にあるかどうかなど細かい条件のある公営墓地に比べると、かなり自由度が高く、生前でも購入可能であったり、居住地などの制限がなかったりと誰でも利用できるのがメリットです。基本的には区画ごとに募集されていますが、その区画の広さにもさまざまな種類があったり、故人の好みに応じた自由な墓石を建てられたりと、本人や遺族の好きなようにお墓を作ることができることから民営墓地を選ぶ人もいます。
民営墓地というからには、一般の企業が営利目的で経営しているように思われがちですが、現在では一般企業には墓地を経営する許可はおりません。永代供養を行うということは、何代にもわたってそのお墓に入るということであり、経営が破たんすることで存続が危ぶまれたり、利益を追求するために経営方針が変わったりする可能性がある一般企業では利用者が安心できないということがその理由にあります。とはいえ、以前は一般企業による墓地経営は許可されており、1968年に法律が改正される以前から経営されている墓地の中には、現在でも一般企業がそのまま経営しているところもあります。現在民営墓地の経営を行うのは、公益法人や宗教法人などが多いようです。
民営墓地は比較的自由度が高く、競争率も公営墓地のように高くはありませんが、その代り永代使用料や管理料は公営墓地に比べると高額になる傾向があります。ただし、最近では合葬型の共同墓や、一つ一つの区画を小さくすることで比較的安く使える民営墓地も増えてきています。民営墓地のデメリットとしては、墓石を作る石材業者が指定されていることが多いので、基本的には業者を選ぶことができない点でしょうか。特にこだわりがなければ問題はありませんが、どうしても墓石にこだわりがあるという場合には事前に調べておいたり、相談してみるといいでしょう。

 

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